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松舞町ラブストーリー
山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね。
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羽根の生えた子供達
私達3人は、雲の端っこから身を乗り出して、下に広がる世界を眺めていた。
「ねぇ美結ちゃん、もうパパとママ決めた?」
横に座った次郎君が、私に話かけて来ました。
こんにちは、背中に羽の生えてる、美結です。
―――――――――8月15日(月)―――――――――
「ううん、パパは決めたんだけど、ママをどっちにしようか悩んでるの。次郎君は決まったの?」
「うん、ほらあそこのバス停でバスを待ってる男の人と、あっちの坂を必死で自転車漕いでる女の人」
「ふ~ん、どうしてあの人達にしたの?」
次郎君の向こうに座っていた、俊君が話かけてきた。
「えっとね俊君、男の人はバス停まで歩いている時に、何度も木の前で止まってその木を見上げていたの。・・・あれは、きっとカブトムシかクワガタ探しているんだよ。そんなお父さんなら一杯昆虫採集に連れて行ってくれそうでしょ。」
「ママの方は?」
「あのね美結ちゃん、昆虫好きな男の人の奥さんなんだよ。僕の前にお姉ちゃんがいるんだよ。ほら、あの自転車の前のカゴにね、坂の下のケーキ屋さんで買ったケーキが乗ってるんだ。ケーキ好きなママって、何か良くない?」
・・・男の子って、単純ですね(笑)

次郎君が、もう一度下界を眺めながら俊君に話かけた。
「俊君はパパとママ決めたの?」
「えっ? 僕? ううん、僕も悩んでいるんだ。」
「二人とも、そろそろ決めないと誕生の時に間に合わなくなっちゃうよ」
「そう焦らさないでよ、次郎君~」
「だって俊君、人間になっても僕ら3人一緒に居たいもん。」
「そうよね次郎君。人間になっても一緒に遊びたいわよね。」
「でも、焦って適当な相手同士くっつけちゃうと、後々離婚って出来事に見舞われるって、先生が言ってたよ。」
「そうよ俊君。確か3組目のカップルを作る時、俊君が適当に相手を選んじゃうから、結局別れちゃったでしょ。」
「違うよ美結ちゃん。あの女の子は、初恋ランクの女の子だったんだよ。本来卒業試験で使う人間を、間違えて僕らに当てがった先生が悪いんだよ。」
「だめだよ俊君、先生の悪口言うと、神様に聞こえちゃうよ。それこそ、一緒に人間に成れなくなっちゃうよ。」
私達3人は、少し身を小さくして辺りをうかがった。

そうです私達は、天使です。
3人一組でチームを組んで、下界の人達をちゃんと恋人同士に出来るよう修業を積んできました。
そしてこの前、卒業試験に合格したので、晴れて人間として下界に下りる事が決まりました。
人間界に下りるには、自分が選んだ男女を結婚させて、その女の人のお腹の中に宿るしか方法は有りません。
だから、私達は天使となって、完ぺきな恋人同士を作る事を学んでいました。


そんな日々を繰り返しているうちに、いよいよ先生にパパとママを教えてあげる日がやってきました。
先生が私達の話を、神様・・・ううん校長先生に伝えてOKだったら、下界に下りる準備を始めます。

「俊君美結ちゃん、いよいよだね。」
「うん、美結ね、ちゃんと決めたよあのね、弥生ちゃんって女の子。眞子ちゃんって女の子とどっちにしようか、最後まで悩んだんだけどね。」

「うわ~ん、僕、ママは決まったんだけど、パパが決まってないよ。」
「え~っ、俊君。だってもう、先生の所に行く時間だよ」
「だって、だってぇ・・・」
俊君が半べそをきています。
「ねぇ、俊君はどの人で悩んでいるの? 私達も一緒に考えるから教えて。」
「あのねあのね・・・ほら、あそこで車運転している男の人と、あっちでお庭の掃除している男の人」
「う~ん、確かにどっちもイケメンよねぇ」
「ダメだよ美結ちゃん、そう言う理由で選んじゃあ。う~ん、どっちもこれっと言った特徴の無い人だよねぇ」
「うん、でも車乗っている人はおもちゃ屋に勤めてるんだよ。お庭掃除している人は、いつもニコニコしていて優しそうなんだ。」

「ふ~ん」次郎君がもう一度下を覗いてみた。
「あっ俊君、あのお庭の掃除している人・・・大きな犬連れて散歩に出かけたよ」
「えっ?大きな犬?」俊君は実は犬が苦手なんですよね。
「うわ~ん、あんな大きな犬怖いよぉ。やっぱり、おもちゃ屋の人かなぁ・・・」
3人で雲の端っこから顔を突き出して、もう一度下界を眺めてみる。
「ねぇ・・・あの車の人、なんか凄くスピード出してない? あっ、ほら。今、信号無視したよ」
「本当だぁ~」
「あ~どっちの人も、ダメだよ~。もう良いや、あっちで魚釣りしている男の人で良いよぉ」
「ダメだよ俊君、そんな適当に決めたら。結局、離婚しちゃうんだから。」
「だって、僕もみんなと一緒に人間になりたいもん。さぁ、先生の所に出かけようよ、遅れちゃうよ。」
今日を逃すと、また1年天使として過ごさなくちゃあいけないので、遅刻する訳にはいかないんです。


「お前達3人かぁ。ここに来たという事は、下界での宿命先を見つけたって事だな」
「はい先生。僕は、」「俊君ずるい、美結が先だってぇ」「2人とも、順番は守ろうよ、リーダーの僕が最初だよぉ」
「うるさい! お前ら3人は相変わらずだな。そんなんで、下界でちゃんと生活出来るのか?」
次郎君が一歩前に出た
「はい、大丈夫です先生。僕達3人、下界でも仲良く過ごすって約束しました。」

「よし、じゃあ先ずは次郎からだ。お前はどの人間達に決めたんだ?」
「僕は、松舞出身現在地元松舞でサラリーマンをしている島信也と、その奥さんの島昭子の間の子供として降界します。」
・・・次は私の番です。
「ふむ。しかと聞き受けた。あそこには、もう子供が居るから大丈夫だろう、堅実的な選択だな。次、美結は?」

「はい、私は、加田出身現在松舞高校3年の木下幸一と、松舞出身同じく松舞高校3年の長瀬弥生の間の子供として降界します。」
「むっ・・・高校生同士か、少し状況が厳しいな。校長に確認してみるが、了承されるか分からないぞ」
「そんなぁ・・・了承されない場合はどうなるんですか先生?」
「すぐ、次の相手を見つけなければならないな。見つからなかった場合は来年に持ち越しだ。」
「え~折角、美結頑張ったのに」
「まぁ結果次第だな。最後、俊。」
「はい、僕は・・・」

折角頑張って選んだのに、ダメかもしれないなんて最悪です。
自分達の雲に戻って、落ち込んで座り込んでしまいました。
「美結ちゃん、大丈夫だって。」
「そうだよ。僕だって適当に決めたパパだけど、先生には褒められたんだからさ。」
「うん、俊君、次郎君ありがとう。」
「ねぇ、3人が下界でもちゃんと分かる様に、何か目印付けておかない?」
「あっそうだね次郎君。何にしようか? みんなお尻にホクロ付けておく?」
「次郎君と俊君は男の子同士だから良いけど、美結はみんなにお尻なんか見せるの恥ずかしいよ。」
「そうかぁ、じゃあ腕にホクロ付ける?」
「そうだね、僕と次郎君は右で、美結ちゃんは左でどう?」
「それなら、OKだよ。」

「お前らの宿命先の結果が出たぞ」
後ろで、先生の声がしました。
「先生、どうでした?」
「うむ、次郎と純は問題無く了承された。」
「良かったぁ~。んで先生、美結ちゃんは?」
「むっ、残念だが了承されなかった。高校生って事は問題なかったんだが、死神の断命者リストに長瀬弥生の名前が有ったんだ。例え美結が宿命したとして、ちゃんと生まれるかどうか不確実なんだそうだ。」
「そんなぁ、それでも良い。美結は弥生ちゃんの子供になるって決めたんだから。」
「そうはいかんのだよ美結。天界としても、お前らを宿命させるからには、ちゃんと誕生してもらわないと、いけないんだ。」
「先生、死神のリストから外す事は出来ないんですか?」
「俊よ、そうなんだ。同じ神とは言え、私達の校長と死神は、反対の立場の神だからな。お互い、干渉する事は出来ないんだ。」
「高校生で、問題無いんだったら、もう一人のママなら大丈夫なんじゃないですか先生?」
「うむ、それは問題無いと思うが、父親が同じ場合は申請の変更に少し時間がかかるんだ。下界の時間にして2~3年は、誕生が遅くなると思うぞ。」

「それじゃあ、俊君や次郎君と、お友達になれないよ先生。ひどいよ先生ぃ」
私は、突然の悲しみに襲われ、逃げる様に走り出した。
「美結ちゃん!」次郎君が後を追いかけてきた。
「美結ちゃん次郎君、そっちは危ないよ。降界の階段が有るよ。」
「美結、次郎、ダメだそっちに行っては! もう、次郎と俊の為に階段の入り口が開いているんだぞ。」

突然、私の足元の雲が無くなり、真っ青な空が足元に見えた。
「うわぁぁあ~」
「美結ちゃん」「美結!」
気が付くと、私は青空の中に居た。
背中に力を込めたけど、白い羽は動かない。
どんどん、地上に落下していく。
背中の羽が、縮んで行くのを感じた。
最後に見た景色は、遠くに海が見える森に覆われた街並みだったと思う。
そして、耳なりの様に先生の声が聞こえた。
「美結、お前は校長の決断で、急遽長瀬弥生に宿命する事になった。同時に塚田眞子の娘になる手続きも取った。天界として出来るだけ、弥生が長生き出来る様に死神と掛け合ってみるが、正直言って、そう何十年も延命させる事は出来ない。だから、自分の力で出来るだけ頑張るんだ。これで、お前は私の声が聞こえなくなるが、いつでもお前の事を見守っているからな。」



・・・・・・はっ!

夢かぁ・・・
不思議な夢だったわね。洋介さんがツイッタ―にあんな記事を紹介するから、つい夢に出てきちゃったじゃないのよ。

私は、隣の部屋で寝ている美結ちゃんの様子を見に行った。
美結ちゃんは、スヤスヤと寝息を立てていた。
さっきの夢がもう一度頭の中を駆け巡った。
「弥生が授かり婚だったのは、美結ちゃんのオッチョコチョイのせいだったのね。」
跳ね退けていたタオルケットをちゃんと掛け直す。
「ありがとう美結ちゃん。私を選んでくれて。」
そう言いながら頬っぺにキスをすると、美結ちゃんが優しく微笑んだ様な気がした。


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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

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