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松舞町ラブストーリー
山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね。
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tuesday
Pipipi‥‥‥Pipipi‥‥‥
目覚まし時計が、部屋中に鳴り響く
「洋君‥‥‥洋君‥‥‥目覚まし‥‥‥目覚まし鳴ってるよ‥‥‥」
「おおぅ‥‥‥眠いなぁ‥‥‥」
そりゃ、あれだけ頑張れば‥‥‥あっ、何を頑張ったのかは、御想像にお任せ致します。
おはようございます、日向です。
―――――――――9月22日(火)―――――――――
今、朝6時です。
今日は研修初日、東京の地理に不慣れな私の為に、洋君が会場まで送ってくれる事になっています。
ゴソゴソと洋君が布団から抜け出し、目覚ましのボタンを押す。
「ふぁ~あ・・・、日向も起きろよな」IMG_0236.jpg

「うん・・・」そう言いながらも、私はもう一度布団に包まっちゃいました。
布団から香る・・・いや正確には臭う洋君の匂いに包み込まれ、ちょっぴり幸せな気分です。
「こらぁ、日向・・・いつまで寝てんだよ」そう言いながら洋君が布団に潜り込んできた。
「起きろ日向」そう言いながら、軽くキスをする。
「ふふふっ、おはよう洋君♪」「おはよう、日向」もう一度深くキスをした。


ちょっぴり行儀が悪いかもしれませんが、パジャマのまま、キッチンに立ちオムレツを作る。
トーストが焼きあがる頃にはコーヒーも淹れ終わり、ランチョンマットを敷いたテーブルに朝食を並べる。
ネクタイを結び終えた洋君が椅子に座る。
「相変わらず、旨そうな料理だな♪日向」
「ありがとう洋君、着替える前に食べちゃおうか。」
私も椅子に座り、二人で「いただきます」をする。
「今日は、洋君何時位に仕事終わりそう?」
「ん?一応急な仕事が入らない限り、定時退社させてもらう様に、部長には頼んであるし、飯野にも今週は定時退社するって言ってあるから、多分6時半にはアパートに帰ってると思う。日向は何時に研修が終わるんだ?」
「レジメを見ると、5時に終わる様になってるよ。だから6時位には遅くとも、帰ってると思う。帰りに夕ご飯のお買い物しておいた方が、良いよね?」
「そうだなぁ・・・俺が会社出る時にメールするわ。そうすれば何時位にアパート帰れるか分かるだろうし、買い物の段取りもし易いだろ?」
「そうね、じゃあメールを待ってるね。洋君何か食べたいメニュー有る?」
「う~ん・・・今、お腹一杯だし、とっさに思い付かないなぁ・・・昼飯前までには考えてメール送るわ。」
「うん、了解♪ あっ、もう7時になっちゃうね・・・急いで着替えなきゃ。あ~ん、髪の毛爆発しちゃってるし~」
洋君はクスクスと笑いながら、食器を流しに運んでいる。
「ごめんね洋君。流しまで出してあれば、帰ってから洗うから。」
「良いよ、俺は着替え終わってるから、洗い物しておくよ。」
ずいぶんと洋君も家事に慣れた様です・・・ちょっぴり感心しちゃいました。


「じゃあ準備OKだな、出掛けるぞ日向。」
「うん。あっでもちょっと待って洋君」そう言いながら私は洋君の肩に腕を回す。
「いってらっしゃい、洋君♪」そう言いながら、今日何回目かのキスをする。
「日向こそ、今日一日頑張ってな。」
外に出てみると、9月も下旬だと言うのに、まだ東京は朝から暑いです。
まだ7時を少し回ったところだと言うのに、東京の街はもう慌ただしく動き始めてます。
「うわ・・・朝から人多いわね」
「おいおい日向、それじゃあ田舎者丸出しじゃないか(笑)。そんなんじゃあ、満員電車見たらうんざりしちゃうぞ」
考えてみたら、平日の朝の東京なんて初めての事なんですよね。
「やっぱり、この時間でも満員なの?」
「あぁ、この時間でも車両の中は身動きが取れない状態だぞ。」
それを聞いただけで少し憂鬱になっちゃいました・・・やっぱり私に都会の生活は無理なのかもしれませんね・・・そんな事を思っているうちに駅に着く。
「ねぇ、何駅まで切符を買えば良いの?」
「え~っと、確か調べて携帯に保存しておいたけどなぁ」そう言いながら、洋君は携帯をかまいを始めた。
「ん~・・・有った有った。お茶の水だな・・・中央線の秋葉原の隣・・・山手線から横にオレンジの線が延びているだろう?」
二人で上を見上げ料金表をにらめっこする。
「200円!」二人同時に声上げ、思わずクスクスと笑う。
無事、切符を買い込みホームに上がる。
ホームに入って来た電車を見て、思わずうんざりしてしまった。
「何?これってもう私達が乗る隙間が無いじゃない!」
「少しは降りる人間がいるから、その空いたスペースに無理やり乗り込む様にするんだ。いいか?乗るぞ」
嘘でしょう?どう考えたって人の乗る隙間ないんですけど・・・
躊躇している私の手を引っ張り洋君は、電車に乗り込んだ。
「・・・・・日向、大丈夫か?きつくないか?」
「大丈夫だよ洋君・・・」とは言ったものの正直きついです。
つり革にも捕まる事が出来ない私の、右手を洋君が握り締めてくれる。
痴漢の冤罪ってニュースを聞きますが、正直これじゃあ痴漢なのか成り行き上、手が触れているのか分かりませんね。
カーブの度に洋君の右手を強く握りしめ、必死に踏ん張って耐えていました。


秋葉原で中央線に乗り換え、お茶の水で降りる。
洋君の早い足取りに付いてくのに必死で、駅構内の道順なんて覚える暇が有りませんでした(=_=;)
「大丈夫だったか日向?」
「う~ん、正直きついわぁ。洋君は毎朝あんな電車に乗ってるんでしょ、頭が下がるわぁ」
「俺も最初はしんどかったさぁ。慣れって怖いよな(笑)最初は乗るのも躊躇してたけど、今じゃあ無理やりにでも乗りこんじゃうからな。でも、痴漢に間違われない様に自分の手のポジションとか、色々気を使わなきゃいけないから、大変なんだぞ」
「あっ、それは私も実感したわ。あんなすし詰め状態じゃあ、痴漢なのか偶然なのか分かんないよね」
「だろ~。・・・おっとここだここ!着いたぞ日向、ここが研修会場だ。まだ時間有るから適当に時間潰せよな。じゃあ俺は会社向かうから」
「うん、ありがとう洋君。気をつけてね・・・帰るメール忘れないでよ」
「おう、じゃあな」洋君は右手を軽く振りながら、来た道を戻って行った。
洋君の背中が人混みに紛れていく・・・少し切ない気持になってしまいます。
不思議ですよね。
今まであれだけ離れていたのに、離ればなれの生活に慣れていたはずなのに、たった半日離れる事に切なくなるなんて・・・今までの生活は一体何だったんでっしょうね?


向かいのドトールに入る。
窓際のカウンターに座り、カフェラテを口にしながら、窓の外をボンヤリと眺めていた。
窓の外では、私の事など気にも留めず沢山の人達が忙しなく歩いています。
朝葉が言っていた、「この街では自分がどれだけ小さな存在なのか痛感する。」って言う意味が、やっと分かりました。
「やっぱり私には、この土地での生活は無理かも」って小さく呟いていた。

「おっ、居たいた・・・」
背後からそんな声が聞こえた・・・洋君の声だ!慌てて振り返る。
店の入り口から、速足で近づいてくる洋君が居た。
「どうしたん洋君?」寂しかった気持ちと洋君が戻ってきてくれた嬉しい気持を隠しながら、極めて平静を装った声で話し掛ける。
「ほい、忘れ物・・・」私の目の前にアパートの鍵が差し出された。
「今朝、アパートの鍵を閉めた後、日向に鍵を渡すの忘れちゃっててさ。そんなに会場から離れた場所には行ってないだろうって思って、周りを見渡したらこの店が最初に目に付いたからな。じゃあ今度こそ会社向かうわ、結構ギリギリの時間なんだよな実は・・・」
そう言いながら、洋君はお店を飛び出した。
カウンターの上に置かれた鍵をボンヤリと見つめる。IMG_1076.jpg
・・・・・こんな街の中で、ちゃんと洋君は私を見付けてくれた。
ただそれだけの事が妙に嬉しかった。
「万人に認められなくても、洋君だけは私を認めてくれる。万人の為の私じゃなくて、たった一人の為の・・・洋君の為の私、それで十分じゃない?」と自問自答してみる。
きっとこの街はそんな思いで成り立っているんだね。
だから他人に無関心なんだよね、きっと。
だから今もう一杯カフェラテを注文したとしても、きっと私を笑う人間なんていない・・・いい意味で他人の目を気にしなくて済む街なんだ。
自意識過剰気味だった自分に恥ずかしくなり、同時に気持ちがグッと楽になった。
そして呟くのだった「時間有るし、マジでもう一杯カフェラテ頼んじゃおうかな~」って。


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幸一・真子・美結編
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比呂十・美咲編
優ママ編
本田・楓編
ある高校生の夏休み編【完結】
(小夜曲)sérénade編【完結】
楓・青木先輩編【完結】
本田・沢田編【完結】
2009年収穫祭編【完結】


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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

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