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松舞町ラブストーリー
山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね。
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この夏の宿題
「なぁ楓~、この英文何て訳せば良いんだぁ」
「え~っ、私、今この古文の問題で忙しいから、自分で考えてよね~」
「マジかよ・・・仕方ない、この問題は後回しだな・・・次の問題は・・・」
夏休み最後の日曜日だと言うのに(まぁ、私たち学生は、日曜日も月曜日も関係有りませんけどね)、家に閉じ籠って健吾と二人、宿題を片付けてます。
こんにちは、楓です。
―――――――――8月29日(日)―――――――――
佳奈絵さんに、「早めに夏休みの宿題、片づけておきなさいよ」って言われてたのに、部活やバイトで結局ズルズルと、今日の日になってしまいました。
やっぱり、先輩の話はちゃんと聞いておくべきですね(^^ゞ
忠告を受けていた手前、佳奈絵さんにヘルプをお願いする訳にもいかず、増してやお兄ちゃんは、頼りになるどころか足を引っ張りそうですから、当てには出来ませんし・・・

私は未だ、苦手な古文を片付ければ終わりなんですが、健吾の方は英語に数学も残っているみたいです。
健吾も私と一緒で、部活にバイト三昧でしたからね・・・今年の夏は、中学校時代でも無かった程の時間を一緒に過ごしました♪
うちの縁側での花火大会に始まって、野球部の応援、松舞川でのバーベキュー大会、夏季合宿、海水浴、松舞花火大会、松舞盆祭り等々
どれも、一つ一つ大切な思い出になりました。

「おい楓、何を思い出し笑いしてんだよ・・・気持ち悪いぞ(笑)」
「悪かったわね、気持ち悪くって・・・。ねぇ、日向さんの彼氏さんの事、覚えてる?」
「あぁ、確か洋介さんだったけ? 何、お前タイプなの?」
「馬鹿、そう言うんじゃなくて・・・日向さん凄く幸せそうな顔してたなって思ってさ。」
「そう言えば、確かにな・・・俺的には、日向さんに彼氏が居たのは、ショックだったけどな。」
「へぇ・・・あんた、日向さんみたいなほんわか系がタイプなんだ。」
「何だよ、悪いかよ!」
「目の前に、素敵な女の子が居るって言うのにねぇ・・・」
「素敵ねぇ・・・?」
「何よ、何か不満でも有るの?」

「無いって無いって(^^ゞ  そう言えば、野球部の応援も遠足気分で楽しかったよなぁ。」
「そうね、益野市まで応援に行くなんて、予想もしなかったけどね。今年の野球部少しは強くなったね。」
そうです、例年と違って松舞高校野球部は1回戦を突破しちゃったんです。
2回戦は、島根県の西の端、益野市での試合でした。
途中のトイレ休憩は、海辺のパーキングでした。
これから野球の応援って事忘れて、みんなで波間で遊んだりしてました。
「しかし、あれ、2回戦も勝ってたら、夏合宿と被ってたよな、きっと」
「そうね、でも疲れたわよ、応援遠征から帰って1日空けたら合宿だったからね。」
「しかし、あのペンション良かったよなぁ。日向さんたちとのバーベキューも美味しかったけど、ペンションの料理も美味しかったよな。」
「うん、おしゃれで美味しかったよね。いつか、また行きたいね。」
「それは、二人でか?ブラバンでか?」
「馬鹿、ブラバンでに決まっているでしょ・・・誰が健吾と二人っきりでなんか・・・」
馬鹿・・・本当に馬鹿で、鈍感なんだから、健吾の奴って
「だよな・・・ 初日の晩さぁ、みんなでやった花火覚えてる?」
「覚えてる覚えてる、青木先輩と沢田先輩、ラブラブだったよね。」
「あの二人には、上手く行ってもらわないとな・・・お互いに・・・」
「そうね・・・私はもう大丈夫だよ。健吾は?」
「俺だって、大丈夫さ。それに俺はふられたんじゃなくて、ふった方だしな」
「そうよね、本当ろくでもない奴よね、学校中のマドンナをふっちゃうんだから(笑)」
「お前なぁ・・・」
「あっ、ひょっとして本当は後悔してるんじゃないの?」
「馬鹿、俺はお前を選んだ事、後悔してないぞ」

気が付くと私は、健吾にキスをしていた。
甘える様に健吾に寄りかかり、上目遣いで健吾を見つめる。
私の髪を、指に巻きつけ弄びながら健吾が、話しかけてくる。
「いつか、二人っきりであのペンション行こうな」
「うん、絶対行こうね。あそこの朝食も良かったわよね、テラスに出て鳥の声を聞きながら、モーニングを食べるの。」
「ありゃ、おしゃれだったよな。あんなおしゃれな朝食なんて初めて食べたぞ。うちの庭でやったら、鳥のさえずりじゃなくて、コケコッコ―って聞こえて来そうだし・・・偶に牛の鳴き声も聞こえたりしてな(笑)」
「う~ん、確かにね~。でも産みたての新鮮な卵と、搾りたて生乳が飲み放題よ」
「あっ・・・それは有りかもな」クスッと健吾が笑った。
「あっ、今、『馬鹿な事考えって』って笑ったんでしょ」
「あっ、自覚は有るんだ」そう言いながら、私のほっぺにキスをした。
・・・上手く誤魔化された様な・・・

私の首筋やうなじを舐める様に健吾が眺めていた
「海水浴の時の日焼け・・・だいぶん薄くなったな。」
「ちょッちょっと、いやらしい目で見ないでよね。」
「アホか。誰がお前に欲情なんかするか。」
「ふ~ん、じゃあ誰だったら欲情するのかなぁ、健吾君は?」
「馬鹿・・・」そう言いながら、健吾は私のうなじに唇を這わし始めた。
「ちょっとぉ・・・何考えてるのよぉ・・・駄目だってぇ」
「水着姿の楓も、中々色っぽかったぞ。」
「それは分かったから・・・くすぐったいって・・・」
「水着の跡が消えたかどうか、見せてもらおうかな・・・」健吾が私のTシャツの裾に手をかけた。
・・・私は覚悟を決めた。

突然、健吾の携帯にメールが届いた。
反応的に私達は、離れた。
携帯を開いた健吾が、メールをチェックする。
「ヒデ兄からだ・・・ひょっとして監視されてんのかなぁ」
「ったく、折角良い雰囲気だったのに・・・(-_-;)」自分の言ったセリフに、一人赤面してしまった。
「今から、差し入れ持って大森に上がって来るってさ、ヒデ兄」
「・・・・・何か、勉強する気失せちゃったね。」
「あぁ、確かにな。」
お互い見つめ合い、思わず顔を反らしてしまった。
まさか、あんな展開になろうとは思ってもいなかった。
去年のクリスマス・・・青木先輩と二人っきりで過ごした夜も、結局私が女の子の日になっちゃって、何も無かったから、私ってツクヅクそっちに縁の無い女なんでしょうね・・・

お互い無言の時間が流れていく
窓の外、田んぼを挟んだ向こう側の県道を、1台の軽トラックが走って行った。隣の集落の木村のおじさんの軽トラだった。
「ねぇ、木村のおじさんが、また野菜一杯積んで、道の駅に向かってるよ。」
健吾も窓の外を覗き込む「本当だ、今日もお客さん多いんだろうな。」
そうなんです、道の駅の農産物直売所のバイトは、宿題を理由に休ませてもらったんです。
「今日、バイトしてたら、大変だったろうな・・・」
「そうね、夏休み最後の日曜日なんだし。あそこのバイトも大変だったわよね。」
「そうだよな、朝早くからだもんな。・・・そう言えば、バイト代が入ったらお前は何に使うんだ?」
「んッ?未だ、具体的には考えてないなぁ・・・貯金しちゃうかも。手元に有ると、気が付いたら無くなってそうな気がするし」
「確かにな、気が付いたら無くなってんだよな。俺も取りあえずは貯金しようかなぁ・・・」
「ねぇ、二人でどこか旅行にでも行かない?健吾」
「旅行かぁ・・・良いかもな・・・海外は無理だろうけど、どこかおしゃれな街に行きたいなぁ」
「佳奈絵さんがね、倉敷とか尾道が良かったって、言ってたわよ。何だかんだ言って、お兄ちゃんと色々出掛けているみたいだし」
「尾道かぁ・・・坂の町だよな、良いねぇ。確か映画の舞台にもなったよな。」
「じゃあ決定だね健吾、いつ行くいつ行く」
「おいおい、お前も唐突だなぁ。まてまてネットで色々調べてみなきゃ。もうスグ、ヒデ兄来ちゃうし今夜、俺の部屋来るか?」
「うん、行く行く。でも、変な事しないでよ」
「う~ん、さっきの続きやっちゃうかもな・・・」
「馬鹿・・・本当、男子ってスケベなんだから」
「仕方ないだろ、性なんだからサガ・・・・・嫌だったか、さっき?」
不意に健吾が真顔になる。
「・・・そんな事無いよ健吾。でも旅行に行くまではお預けね♪」
そう言いながら、もう一度キスをする。

「お~い、楓~健吾~」不意に玄関からお兄ちゃんの声が聞こえた。
・・・・・本当に間の悪い・・・(笑)
「楓ちゃ~ん、ケーキ買って来たわよ。一息入れたら~」
佳奈絵さんに、バレバレ何ですね(^_^;)
Tシャツの乱れを直してから、玄関に向かう。
「ありがとうございます、佳奈絵さん。」「ヒデ兄、ゴチになります」
「どう?ちゃんと宿題進んでる?」
「ううっ、佳奈絵さん助けて下さいよぉ・・・英語で分かんない和訳が有るんです。」
健吾の奴・・・甘えちゃって・・・(怒)
「はいはい、後で教えてあげるから。取りあえずケーキ食べよ♪」
「おい健吾、俺には頼らないのかよぉ~」
「はい、ヒデ兄」健吾がきっぱり答えた。
「そりゃそうだよね~」その間合いの良さに、私と佳奈絵さんは大笑いした。
「でも、健吾君に楓ちゃん。あれ程、早め早めに宿題やらなきゃって、言っておいたのにね・・・まぁ、学生の夏休みなんて、そんなもんだよね。その、集大成がこいつだからね」
「おぉ、お褒め頂き光栄です。」
「いや、モリヒデ、誰も褒めてないって(笑) ほら、モリヒデ台所からお皿とコップ持って来なさいよ。楓ちゃんと健吾君は、机の上をさっと片付けてね。そうそう・・・花火安売りしてたから、買って来ちゃったぁ、今夜みんなで花火しない?」
今夜は健吾と旅行の打ち合わせするつもりだったんだけどなぁ・・・
でも、それはまだ先でも良いですよね。
過ぎゆく夏を、思いっきり満喫しなきゃ、悔いが残っちゃいそうです。
「やります、やります、やりますぅ~。ねぇ健吾♪」
「そうっすね、花火大会やっちゃいましょうか♪」
「じゃあ、二人はケーキ食べたら夕ご飯まで、もうひと踏ん張り、勉強頑張ってね♪」
うっ・・・佳奈絵さん・・・仕切るのが上手いんだからぁ・・・(^^ゞ




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本田・沢田編【完結】
2009年収穫祭編【完結】


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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

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