FC2ブログ
松舞町ラブストーリー
山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね。
カウンター

最近の記事

カレンダー

09 | 2018/10 | 11
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

月別アーカイブ

カテゴリー

QRコード

QRコード

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

理想
「や~ん、まこしゃん、にょろにょろむしだぁ」
「えっ? あら本当、大きいミミズさんだね。でも、ミミズさんは怖くないのよ、土を柔らかくしてくれたり、ウンチはお花さん達のご飯になるのよ。」
「でも、にょろにょろして、きもちわるいよぉ」
「それはね、美結ちゃんが、スコップでミミズさんのおうちを掘っちゃったから、ビックリしてるのよ。ほら、こうやって周りの土と一緒に、スコップで掬って‥‥こっちの畑の隅っこに移してっと‥‥はい、ミミズさんのお引っ越し終わりましたっと」
あっ、おはようございます。今日も一日蒸し暑そうです。
朝から美結ちゃんと大騒ぎの真子です。
―――――――――7月10日(土)―――――――――
さっきまで、美結ちゃんと土いじりを楽しんでました。
かねてより考えていた、ハーブガーデンをついに、うちの庭に作る事にしたんです。

とりあえず、一通りの作業が終わりましたので、一旦休憩する事に。
「じゃあ美結ちゃん、手を洗おうね」
美結ちゃんが庭の水道で手を洗いながら、2階を見上げる。
「おとうしゃん、まだねてるのかなぁ?」
「そうね、お仕事でお疲れだから、もう少し寝かせてあげようね」
「うん」
「じゃあ、先に朝ご飯食べちゃおうか。今朝はホットケーキにしようかなぁ」
「みゆね、3まいたべたい~」
「え~、そんなに食べれるの?美結ちゃん」
「うん、だいじょうぶぅ」
やれやれ、少し大きさを小さくして、焼こうかな(・。・;)ゞ。
「じゃあ、美結ちゃんもホットケーキ作るの手伝ってね。」
「は~い、おかあしゃん。」

幸一が起きてきたのは、10時ちょっと前でした。
「おはよ~美結、真子。いや~、久し振りにゆっくり寝たわぁ」
「おとうしゃん、おはよう~」
「あっ、お父さんおはよう。ゴメンね、先に朝ご飯食べちゃったからね。今、準備するね」
「あっ、俺、コーヒーだけでいいよ。それより、今日は嘉本先輩のハーブショップ行くんだろ。午前中には出掛けようや」
「うん、ありがとう。でも幸ちゃん、運転大丈夫?お疲れなら、私達だけで行って来るわよ」
「あぁ、大丈夫だって。休みだからってダラダラ過ごしてたら、勿体ないじゃんか。さぁ美結、お父さんがコーヒー飲んだらお出掛けするぞ」
「うん、わかったぁ ねぇ、みぃちゃんも、つれていっていい?」
「おう、いいぞ。ハンカチとティッシュも忘れるなよ」
「うん」って言いながら美結ちゃんは、トコトコと2階に上がっていった。
「じゃあ、私も準備するね」
「おう、俺もコーヒー飲んだら準備するわ」
‥‥私達の為に、色々家族サービスをしてくれる幸一に感謝です。
実は最近、また残業が多くなったんですよね。

開け放ったサンルーフ越しに、太陽を一杯浴びた木々の緑が、飛び込んで来ます。
「いい天気になったな、絶好のドライブ日和じゃん」
「そうね。梅雨入りしたのが、嘘みたいよね。」
美結ちゃんは、うさぎのぬいぐるみの、みいちゃんを抱きながら楽しそうにおしゃべりしています。
「ほら、みいちゃん、みてごらん、あっちのおやまのうえに、くもがのってるでしょ。きっと、あそこのおやまは、あめがふってるよ。ねぇ、とうしゃん。」
「あぁ、そうだな美結、あっちのお山は、きっと大雨だぞぉ、早くお買い物してハーブを植えておかなくっちゃな。美結は、どんな花を植えたい?」
「う~ん、みゆは、しろいおはなが、たくさん、さくのが、いいなぁ」
「白いお花かぁ‥‥そうすると、ミントかスイートバジルかな? お母さんはね、ローズマリーや、オレガノも欲しいなぁ」
「おいおい、真子。そんなに植えるほど、広くないだろう、うちの花壇は」
「大丈夫よ、今朝美結ちゃんと、ハーブガーデン用に花壇を広げたから。」
「それで、朝から騒がしかったんだな。じゃあ、俺も何かハーブを育てようかな?」
「幸一はどんなハーブ育てたいの?」
「やっぱ、ハーブティーより、食べる系のハーブが良いなぁ。ジャガイモに合うフェンネルかディルとか、セージを使ったひき肉料理とかやってみたいな」
「育てて楽しむんじゃなくて、食べて楽しむんだ(笑)」
でもでも、1年半前までタヌキうどんにソースで隠し味を付ける様な、料理音痴だった幸一が、私も知らない様なメニューを作れる様になったんですから、男の凝り性には頭が下がる思いです。

雲山の郊外に有るハーブショップに着いたのは、お昼前でした。
実はこのお店には、高校時代の先輩が勤めているんです。
「わぁ~、まこしゃん、いっぱい、おはながさいてる~」
「そうだね、美結ちゃん。でも、ここのお花は摘んじゃあダメだよ。これは全部お花屋さんのお花なんだから、お金払ってからでないと、持って帰れないからね」
「うん、わかった。みいちゃんも、きをつけるのよ。ねぇねぇ、まこしゃん、このしろいおはなは、なんてなまえの、おはな?」
いや、ぬいぐるみのみいちゃんは、花を摘んだりしないと思うけどな(笑)
「んっと、このお花は、ミントだよ。ほらこうやって優しく葉っぱを撫でてから、指の匂いを嗅いでごらん」
「あっ、す~っとするぅ。ほら、みいちゃんもにおってごらん。」
「でしょう♪ この葉っぱから採った汁が、お菓子やジュースに使われてるんのよ」
「え~っおかし♪ みゆ、このおはなほしい~」
「ふふっ、美結ちゃんもお父さんと一緒だね。そうね、ミントは多めに買っておいた方が良いかもね。あっちにも白いお花が有るわよ。」
「はっぱさんを、なでなでして‥‥‥くさ~い。まこしゃん、このおはなは、くさいよぉ」
「ん~っ、スィートバジルね、美結ちゃんにはちょっと臭いかも。でも、美結ちゃん、この前バジリコパスタ食べたでしょ。その葉っぱを刻んで乾燥させた物なのよ」
「他にも、ペーストにしてパスタジェノベーゼにしたり、ピザに乗せてマルガリータにしたりするよ。トマトと相性が良いんだから、バジルは‥‥‥」
その声に振り返ると、高校の先輩、嘉本さんが幸一と立っていた。
「あっ、嘉本先輩お久しぶりです、お元気でした? ほら美結ちゃん、オジサンに挨拶は?」
「こんにちは‥‥」そう言いながら、美結ちゃんは私の背後に隠れた。
普段は人みしりなんて、しない子なんですけどね。やっぱりジャニーズ系の様な彼のルックスの良さに、びっくりしちゃったんでしょうかね(笑)
「おいおい、お母さん! オジサンはないだろう、オジサンは~。お嬢ちゃん、こんにちは、お名前は?」
「み‥‥みゆ‥‥です。このうさぎさんは、みいちゃんです。」
「そっか、美結ちゃんに、みいちゃんですか。美結ちゃんは、レモンの香りとかも好きかなぁ?」
「ほら、美結ちゃん。いつまでも隠れてないで、ちゃんと前に出て喋りなさい。」私は、美結ちゃんを前へ抱き動かした。
「れ‥‥レモン、だいすきぃ」
「そっかそっか、こっちの葉っぱ触ってごらん。ほら」
「あっ、レモンのかおりがするぅ。ほらみいちゃんも、におってごらん。たべちゃあだめだよ」
「だろう、これはレモンバームって言って、これも白っぽい花が咲くんだよ。そうだ、あっちのお姉ちゃんの所に行ってごらん、おやつが貰えるよ。お~い、神田さ~ん、この子にハイビスカスのゼリーと、ローズヒップヨーグルトドリンク出してあげて」
ぬいぐるみを抱いたまま、美結ちゃんは、店の店員さんに連れられて、店内に入って行きました。
「しっかり母親してんだな、木下さん。」
「ええ、弥生の分まで、頑張んなくっちゃいけませんからね。」
「そうか‥もう5年位経つのかな?。しかし、ビックリしたぞ。木下と塚田さんが結婚するなんてさ。」
「私だって、ビックリしてますよ(笑) んで、嘉本先輩はどうなんです?彼女出来ました?」
「いや、毎日忙しくってさ、それに客商売だろ、人と休みが合わないんだよな。」
「そうですよね、土日なんて言ったら、稼ぎ時ですんね。まだ、人並みの休みが取れる私達って幸せなのかもね、ねぇ幸一。」
「そうだよな真子。そう言えば嘉本先輩は、雲山にアパート借りたんだってさ」
「そうなんだよ、閉店後に手入れとかしてたら、松舞に着くのが0時回る事も多いからな。」
「そっか、ハーブショップなんて、おしゃれで素敵な職場ってイメージ有るけど、内情はそうじゃないんですね」
「そうそう、そんなもんだって、仕事なんてさ。松舞高校で馬鹿やってた頃が一番楽しかったな」そう言いながら、少し照れ臭そうに、嘉本先輩が笑う。
「なぁ真子、それで買うハーブの目星は付けたんか?」
「あっ、ゴメンゴメン美結ちゃんの相手してたから」
「美結ちゃんの相手はうちの神田さんが、ちゃんとしてるからさ、二人でゆっくり品定めしなよ。俺はちょっと事務所に下がって来るからさ」
「あぁ、ありがとうございます、嘉本先輩」
嘉本先輩なりの気遣いなんでしょうね、きっと。

「だから、スィートバジルは、外に近い方の花壇に植えて、その根元にオレガノを植えれば、すっきり収まるんじゃないか?」
「うん、そうなんだけど、オレガノとバジルって、一緒に植えて大丈夫だったか、気になるによ」
「そうか、そう言う問題も有るのか‥‥それぞれを少しづつ離して植えてくか?」
「う~ん、オレガノは低く広がるから、小さなバーレルに植えて吊るすのは、どう?」
そんなおしゃべりをしながら、二人ハーブポッドの前に屈んで、顔を付き合せて、あれこれ悩んでいます。
美結ちゃんには、申し訳無いけど、二人で過ごすこんな何気ない時間って大切ですよね。
ちょっぴり、幸せを感じたりして。
「かわいい、むすめのことを、ほっぽりだして、いつまでラブラブモードに、はいってるのよ? ねぇ、みいちゃん」
背後から聞こえた美結ちゃんの声に、二人ビクンと立ち上がりました。
「すまんすまん、美結。色々とどんな花壇にしようか、悩んでいたんだ」
「ゴメンね美結ちゃん。おやつは美味しかった?」
ふっと見ると、テラスの向こう側で、嘉本先輩と美結ちゃんの相手をしてくれていた店員さんが、クスクス笑ってます。
「いや~、凄くオシャマな女の子だな、美結ちゃんって。うちの神田さんも、質問攻めに遭って、タジタジだったぞ。」
「えっ!そうなの?すいません、うちの美結が失礼な事聞きませんでしたか?」
「いえいえ、大丈夫ですよ。でも本当、利口で素直なお嬢さんですね。さぁ美結ちゃん、お父さんとお母さんに欲しいハーブを教えてあげなくっちゃぁね」
「うん、おねえちゃん。 あのね、かあしゃん、みゆは、ミントとレモンバーベナがほしいの」
「そうか、美結ちゃんの欲しいハーブは、ちゃんと覚えたわよ。後は、お父さんの欲しいファンネルと、セージ、ローズマリー。お母さんは、オレガノとスィートバジルにタイムにするわ。」
「はい、お買い上げありがとうございます。早速準備致しますので、向こうのテラスで、アイスミントティーでもいかがですか?」
「あっ、ありがとうございます。俺、ちょうど喉が乾いていたんですよ。じゃあ真子、お言葉に甘えようか。」
「そうね、そうしましょ。」

梅雨の合間の貴重な太陽が降り注ぐテラスで、ゆっくり3人でお茶をする。
こんなおしゃれなテラスで、家族でお茶をするのが夢なんですよね。帰ったら、ガーデニング頑張んなくっちゃ。
「でね、みゆはね、ミントでアイスクリームつくりたいの」
「う~ん、それには一杯ミントの葉っぱがいるわよ、美結ちゃん。頑張って育てなくっちゃね。」
「うん、ちゃんと、あさ、おみずあげるからね。」
「このミントティー美味しいな。嘉本先輩にレシピ教わっておこうかな。んで、この後どうする? どこかでお昼食べて帰るか?」
「う~ん、雨が心配だし、まっすぐ帰らない」
「みゆ、ハッピーセットがたべたい~」
「じゃあ、マックでドライブスルーしようか。新発売のチキンバーガー食べてみたいし。バジル風味らしいぞ。」
「へぇ~、それは確かに興味有るわね。」
「よし、マックに寄って帰ろうな。ほら、お姉さんがハーブポッドを持って来てくれたぞ。」
「お待たせ致しました、ありがとうございました。」
「こちらこそ、色々お世話になりました。ほら美結ちゃんもお礼を言いなさい」
「そうそう、はいこれ、美結ちゃんとみいちゃんにお土産よ」そう言うと神田さんがポプリ袋を美結ちゃんに手渡した。
「わぁ、ありがとう、おねえちゃん」
「あらら、すいません。ありがとうございます。」
「それから、これは嘉本チーフからで、ハーブティーとハーブドレッシング、ハーブソルトの詰め合わせです。」
「うぉっ、こんなに沢山‥‥嘉本先輩、すんません、ありがたく頂きます。」
「おう、木下。それで色々奥さんや美結ちゃんに料理作ってやれよ。またいつでも顔出してくれや」
「すいません、嘉本先輩沢山頂戴しちゃって。」
「いやいや、気にすんなって。秋にはアロマオイルも充実させておくから、また遊びに来いよな」
「はい、ありがとうございます。」
そう言いながら、私達は店を出る。

「これが最後のハーブよ、幸ちゃん」そう言いながら、幸一にハーブポッドを手渡す。
車のトランクは、ハーブで一杯になりました。
それぞれが、個性的な香りを放っています。
「沢山買っちゃったね、幸ちゃん。」
「あぁ、でもたまには良いだろう、これ位の贅沢。さぁ美結、ちゃんとシートベルトしたかぁ? マックに行くぞ」
「うん、ちゃんと、シートベルトしたよ。あっ、でも、まって。みぃちゃんが、まだシートベルトしてないからぁ」
「そっかそっか、お父さんがみいちゃんのシートベルトは絞めてやるよ」
笑いながら、美結ちゃんの横にぬいぐるみを座らせ、シートベルトを絞めている。
そんな微笑ましい風景を見ながら、もう一度わが家のハーブガーデンのイメージを思い出してみる。
とある、天気の良い休日の昼下がり。
わが家のハーブガーデンの前には、木製のガーデンテーブルとイスが3つ‥‥いや、みいちゃんのイスも必要だろうから4つかな(笑)
黄色いテーブルクロスの上には、ミントティーとハーブ入りのクッキー。
私と美結ちゃんが、イスに座っておしゃべりをしていると、ハーブガーデンからバジルやフェンネルを手にした、幸一が出てくる。
ガーデンの横にある芝生の上では、バーベキューコンロに載せたダッチオーブンから、白い湯気が立ち上がり、周囲にはローストチキンとローズマリーの香りが漂っている。
幸一がローストチキンをお皿に取り分けている間に、私は一緒にダッチオーブンに放り込んでおいた、ジャガイモを取り出す。
ホクホクに蒸し上がったジャガイモをザックリと割り、バターを落としてフェンネルを散らばせる。
美結ちゃんが、切り分けておいたトマトの周りに、楽しそうにスィートバジルの葉っぱを盛り付ける。
料理が出揃ったところで、松舞葡萄園のワインの栓を開ける。
テーブルブレッドはもちろん、葡萄園のパンコーナーのフランスパン。
3人でワイワイおしゃべりをしながら、幸一の手料理を口にする。
‥‥‥考えただけで、ワクワクして来ました。
帰ったら早速、ハーブを植え替えなきゃね。
しかし、食べる事しか考えてないって、幸一や美結ちゃんを笑いましたけど、結局私も最後には食べる事をイメージしているなんて、二人には内緒ですよ♪



松舞ラブストーリーアーカイブ
 
ショート・ショート編
モリヒデ・ヒグラシ編
颯太・朝葉編
洋介・日向編
幸一・真子・美結編
御主人様28号・詩音編
比呂十・美咲編
優ママ編
本田・楓編
ある高校生の夏休み編【完結】
(小夜曲)sérénade編【完結】
楓・青木先輩編【完結】
本田・沢田編【完結】
2009年収穫祭編【完結】


blogram投票ボタン
スポンサーサイト

テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
→http://matumai.blog57.fc2.com/tb.php/191-954a8fbc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。