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松舞町ラブストーリー
山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね。
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「さぁ~いらっしゃい、いらっしゃい~」
「よぉ、健吾頑張っちょうかぁ?」
「あったりまえだろ~。売り上げが無きゃあ、バイト代ごされんけんな。楓もちゃんと売っちょうか?」
「うん、ちゃんと売っちょうよ。じゃあ頑張あだわね、うちの看板息子(笑)」
みなさん、おはようございます、健吾です。
―――――――――5月2日(日)―――――――――
事の起こりは、大森の町はずれの国道に、「道の駅」が出来た事でした。
集落の婦人会・・・要は、おばちゃん連中が、道の駅に地域の特産物の特売コーナーを出す事になったんです。
もちろん、うちの母親や森山のおばさんも、参加しています。
昨日5月1日は、ゴールデンウィーク5連休の初日・・・天気も良かったから、相当の人出だったそうです。
そして、ヘトヘトになって帰って来た母親が開口一番、「ちょっこぉ健吾、あんたは、どげせ家でテレビゲームやっちょうだけだが・・・明日から、特売コーナーてごすうだわ! 売り上げが有ったら、ちゃんとアルバイト代やぁけんって、会長さんが言っちょちゃあけん。」
「え~、マジ~・・・なして俺が?父ちゃん達がてごすりゃええがね~」
「しゃん事出来んわね、父ちゃん達は田植えで忙しいけんね。あんたは田植えのてごも、しちょらんがね。
だけん頼んだよ、楓ちゃんと2人で頑張ぇだわ」
「え~、楓も一緒かね! 益々やりたないなぁ・・・」
適当に売り場をブラブラして、怠けて様かと思ってましたが、楓が一緒なら逐一チェックされてそうです。


売り場の準備が有るとかで、朝は6時半に叩き起こされました。
森山のおばさんの車に同乗する為に、楓んちに向かう。
「おはよう~、健吾。私は売り子すうけん、あんたは力仕事頼んだけんね。」
「だらず、楓も力仕事すうだわや!」
「なして、か弱い私が荷物運びせな、いけんけね~」
「こらこら、二人とも朝から喧嘩せんでも、え~がね。」
振り返ると、佳奈絵さんが立っていた。
「あっ、佳奈絵さんおはようございます♪ 佳奈絵さんも、特売コーナーに駆り出されました?」
「おはよ、健吾君。ううん、私は特売コーナーじゃなくて、田植えのてごだにぃ」
「じゃあ、ヒデ兄も田植えなんだ・・・」
「そげそげ、うちら二人は、田植えすうけん・・・だけん特売コーナーは任せたけんね。」
・・・・・う~ん、佳奈絵さんは、農家のお嫁さんコースを、まっしぐらに走ってますね(^_^;)


「じゃあ健吾君、次はこの高菜の箱と、人参の箱を売り場にもそんでごすかね。そ~が終わったら、売り場に有る空箱を後ろに下げて潰してごすだわ。あいけぇ楓もぼ~っとしちょらんで、しゃんしゃんてごすうだわね。」
うげ~、たかが婦人会の特売コーナーと嘗めてましたが、これがどうして・・・結構な重労働です。
楓の奴も、ヒ~ヒ~言いながら、売り場に野菜を並べてます。
「ちょっとぉ、健吾に楓ちゃん~。細木のオバサンに付いて行って、お花を運ぶんてごしてあげ~だわ。」
「んお?分かったけん・・・ほら、楓行くぞ・・・」
「あいけぇ、ちょっと待ってごす?もうチョイで、この野菜並べ終わぁけん・・・」
「けぇ、お前はホンにとろいけんなぁ・・・。どこ、貸してみ~だわや。」
「悪かったわね、とろくて・・・」
俺は、ちゃちゃちゃと野菜を並べてから、楓の手を引いて細木のおばさんの後を追った。
「ちょ・・・ちょっと、しゃんに走らんでよ~。ってか、あんた!さり気無く何、私の手握っちょうかね~」
「はぁ・・・うぉ、すまんすまん・・・」
でも、楓は手を振りほどこうとはせず、むしろギュッと握りしめてきた(^^ゞ
細木のおばさんの軽トラの荷台には、沢山の切り花が積んであり、凄くカラフルだった。
「じゃあ、楓ちゃんに健吾君、この切り花のバケツ、売り場までもそんでごすだわ。全部もそんだら、二人でラッピングしてごすかね?」
「え~、細木のおばさん、私、花のラッピングとかした事ないんよ」
「あ~、大丈夫大丈夫、また後で教えてあげ~けんね。じゃあ、こけんやにもそぶだわね。」
「・・・へぇ、細木さんちって、きゃん花とかも作っちょちゃあかね。なぁ楓、ラッピングって花束みたいな奴作うだ?」
「うん、多分ね・・・。農業科の生徒なら得意かもしれんけど、うちらは普通科だけんねぇ・・・。健吾がラッピングなんてしたら、花びらが全部無くならせんだあか?」
「あのなぁ、楓・・・俺って、しゃんに不器用かぁ?」
「うん、かなりね(笑) ほら、しゃんしゃん運んでしまあか。そげしゃあ、ちょっこは休めぇかもしれんし。」
「あげだな・・・さすがに疲れぇな、荷物運びは。」
「あげあげ、もう喉カラカラだけんね、私も」
俺と楓は、ごそごそと切花の入ったバケツを、売り場に運んだ。


「えかね、よお見ちょうだよ・・・こげして下の方の葉っぱをハサミで切ってから、何本か纏めてこのビニールで包むだわ。・・・そげそげ楓ちゃん、えしこに出来ちょうがね♪ ・・・あいけぇ、健吾君しゃん事すうと、花まで痛んでしま~けんね、こげして優しく切ってや~だわ。」
う~ん、たかが花のラッピングと思ってましたが、意外に難しいもんですね。
楓の方は・・・器用に花を纏めてラッピングしています。
楽しそうに花をラッピングする楓の横顔に、つい見とれてしまいました。
「何?健吾・・・何か、私のラッピングに文句でも有~かね?」
「おっ?・・・いや、別に・・・」
やばいやばい、楓と眼が合ってしましました。
「やっぱ、お前も女の子だな・・・中々巧いじゃんか」
「当たり前でしょ、こう見えても私、結構器用だけんね♪」
そう言いながら、照れ笑いをする楓が、一層可愛いと思った。
今まで、楓の事を女の子として意識した事は、正直余り無いけど、花束を抱える楓は、普通の可愛い女の子だった。
それは、きっと楓が花束を抱えているからだけではなく、俺が楓の事を「好き」って意識しているからだろう。
中学の時とは少し違う。
遊びじゃない・・・本気で楓の事を愛おしく思う。
花束を抱える楓の事を、いつまでも見守っていられたら・・・心からそう思えた。
「け~、健吾!ほがほがしちょう場合じゃないわねぇ。もうスグ開店だけん、早や事その花束を並べぇだわね。」
「追う、悪りい悪りい・・・」
いつもならカツンと来る楓の小言も、これからは少しは素直に聞けそうな気がした。
そう、俺の大好きな楓の一言なら・・・


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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

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