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松舞町ラブストーリー
山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね。
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10月9日、3連休初日 絶好のバイト日和((+_+))
「いらっしゃいませ~、はい、この切花ですね。1、2、3‥‥5本で750円になります‥‥‥ありがとうございましたぁ」
また、切花が売れました。流石に自分で育てては無いけど、自分でラッピングした花が売れるって嬉しいですね。
健吾は、どうしてるかと言うと‥‥

「けぇ健吾、ホガホガせず、ちゃんともそぶだわねぇ」「ちょっと健吾ちゃん、それもそんだらこっちのキャベツの段ボールも、もそんでごしないや」
と、言う風に相変わらず、健吾のおばさんや婦人会のおばちゃん連中に、奴隷の様にこき使われて荷物を運んでます(笑)
こんにちは、楓です。
―――――――――10月9日(土)―――――――――
道の駅特売コーナーのアルバイトは、夏休みだけの予定だったんですが何だかんだと理由を付けられては、連休毎に駆り出されてるんです。

本当はこの三連休で、健吾と小旅行に行くつもりだったんですが、それもキャンセルになっちゃいました。
なんたって、今回の三日間は特別に時給が夏休みの1.5倍も出るらしいんです♪
旅行も楽しみでしたが、もう少しリッチな旅行がしたいと言う健吾の提案に、素直に従いました‥‥‥実は旅行代をけちって、浮いたバイト代をパソコンかゲームを買い替える資金にするつもりじゃないでしょうか(笑)


「健吾~、お母さんがきれの良い所でお昼食べなさいってさ」
「お~っ待っとったわ~。後二つ段ボール運んだらこっちは終わ~けん。」
「じゃあ、お茶買って来てくぅね。今日は展望台まで行かん?」
「了解、じゃあ先に展望台上がっとけよ楓」
「うん。じゃあ展望台で待っちょうけんね」
休憩出来るのも嬉しいっすけど、健吾と一緒におしゃべり出来るのが嬉しいです。
私も少しは素直になったって事でしょうかね?

「お待たせ、楓」
「ちゃんと手洗ってきた?」
「け~っガキじゃないけん、手なんか洗わんだって大丈夫だって」
「しゃん事ダメだけんね、だって私の‥‥‥」
思わず言葉に詰まってしまいました。
言うのが恥ずかしい様な、おこがましいような‥‥‥
「私の‥‥‥作ったお弁当だから。手が汚いのが原因でお腹でも壊したら、絶対私の料理のせいにするでしょ、あんたは!」
そうなんです、朝頑張って作ったお弁当なんです。


「おっ旨いじゃん、この筑前煮」
「そぉは、お母さんが夕べ作った残り」
「うん、この手作りハンバーグも美味しいがや」
「それ、佳奈絵さんが作って冷凍しちょったのを、チンしたの‥‥‥」
「んじゃあ、この付け合わせの野菜が楓の料理か?」
「そぉは、冷凍食品を解凍してバター塗っただけ」
「‥‥‥んじゃあ、ひょっとしてお前が作ったのって、この茶色い塊?」
ほっといて欲しいですよね(-“-)
「周りは焦げちゃったけど、中はちゃんと黄色い玉子焼きだから」
「そっか‥‥‥((+_+))  味が良ければ、ちょっと位見た目なんて‥‥‥、うっ‥‥‥塩辛れ~」
「‥‥‥ゴメン塩の塊が溶けてなかったみたい‥‥‥あっ、玉子の殻まで入っちゃってる」
そうなんです私、料理はあんまりした事がないんですよね、いっつもお母さんの手伝いばっかりで、実際にした事はあんまりなかったんです。
「‥‥‥大丈夫だけん楓、カルシウム補給と思えば、充分食え~けん。まぁ何だ、何事も経験せんとな、進歩すぅには失敗してみんといけんわな」
「無理せんで良いけんね健吾、まずいもんは、まずいと言っても。」


お弁当「しゃん事、言え~訳ないがや。」
「なんで? 遠慮せんでええけんね」
「そげに、楓はわざと玉子の殻入れたり塩の塊入れたんじゃないんだろ。そげだったら楓を責める訳にはいかんだろ、そ~より頑張って玉子焼き作ってごいた楓に感謝せんと、いけんだろうが。この弁当にゃお前の愛情が一杯詰まっとるけんな」

愛情だなんて、そんなに大袈裟な物じゃない様な気がするんですけど。
ただ健吾が、お世辞でも「美味しい」って言ってくれるのを楽しみにしているだけなんですよ。
きっとその笑顔を見たら胸がキュンとなっちゃうんでしょうね。
健吾の事を沢山思い浮かべながら作っているだけなんですけどね。
佳奈絵さんがせっせと、お兄ちゃんに世話を焼く理由がちょっぴり分かった気がしました。
「健吾の幸せそうな笑顔を生み出す為のお弁当作り」って考えたら、確かに「愛情」と言う名のスパイスが沢山入っている様な気がします‥‥‥まぁ、それが塩辛いって言うのは別問題としましょう(^_^;)


「何、気持ち悪い事言っちょうかね健吾は。さぁさっさと食べてしまわんと、午後もコキ使われ~けんね。」
「あげだな楓」
そう言いながら笑う健吾の横顔に胸がキュンとなった。
お弁当作りながら思い描いていたシチュエーションとは、かなり異なるシーンになっちゃいましたが、健吾の笑顔が見れたんだから、今日のお弁当は大成功って事ですよね。
まだまだ、うちのお母さんや佳奈絵さんには敵わないけど、もっともっとお弁当作って健吾を唸らせる様な味にしていくんだから・・・・・先ずは、丁度良い塩梅の玉子の殻が入っていないだし巻き玉子を作っていかなくっちゃね♪




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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学