松舞町ラブストーリー
山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね。
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七夕の夜に
きょうは、7がつなのか、たなばたですね。
いちねんにいちど、ひこぼしと、おりひめが、であえる、ひですね。
こんばんわ、きのしたみゆです。
―――――――――7月7日(火)―――――――――
※非常に文章が読み難いので、普通に漢字変換して、送ります。
舌足らずな感じを、想像しながら、読んで下さい。(笑)

駿くんが、バレンタインの前に、鳥取って街に引っ越してから、ずいぶん経ちました。
美結のママの、真子しゃんが「お弁当作って、駿くんに会いに行こうね」って、言っていたんですけど、真子しゃんも、色々と忙しいみたいで(大人の世界の事はよく分かんないけど)、未だに駿くんに会いに行ってません。
駿くんから、お手紙を何回も、もらってたけど、最近、駿くんは手紙もくれなくなりました。
ひょっとして、他に好きな女の子が出来ちゃったんかな?
う~ん、でも、そんなのって嫌だな。
だって駿くんは、いつまでも美結だけの、駿くんでいて欲しいの。
美結は、ちゃ~んと駿くんの花嫁さんになる為に、真子しゃんの、お料理のお手伝いしてるんだから。

ん?、真子しゃんと父しゃんが、呼んでます。
今、それどころじゃないけど、行ってあげないと、父しゃんと真子しゃんが、寂しがりますよね。
家族の、コミーケーションも大変ですわ・・・
「なに~?」
「美結、今日は七夕だから、ほら、笹を持って帰ってやっぞた」
「美結ちゃん、一緒に色紙で飾りつけて、短冊にお願い事書こうね。」
う~ん、今日、保育所で一杯飾り付けして、お願い事も書いたんだけどなぁ~
まぁ、ここで喜ぶのが、子供の役目なんですよね・・・
「うん、書く書く~」
真子しゃんが、赤や青の色紙を、一杯くれました。
ハサミで細く切って、糊で端っこ同士をくっつけてっと
「あ~、美結ちゃん上手だねぇ~」
そりゃあ、もちろん、ひなたしぇんしぇいに、しっかり教しえてもらいましたから。
「美結、お願い事は、何書くんだ?」
「んっ~っとね、駿くんに早く会えます様に」って、書くの~
「そうよね~、美結ちゃん。駿くんに早く会いに行きたいよね。」
「うん。お弁当作ってね、駿くんと一緒に公園で食べるの~」
「お~、正に織姫と彦星やね。」
「七夕にピッタリよね」
父しゃん、真子しゃん、感心してないで、本当に連れていってよね。
あ~、でも本当に、駿くんに、他に好きな女の子がいないか心配。
駿くんに会いたいよ~。



お風呂上がり、ビールを飲みながら、窓の外を眺めてみる。
「あ~、本当今夜は、天の川が綺麗に見えるわぁ」
夕立が、汚れた空気を洗い流してくれたお蔭なんでしょうね。
天の川と言えば、七夕。
今日の園児達の、短冊に書いたお願い事、可愛かったなぁ。
でも、ちょっと、美結ちゃんのは、ちょっと深刻って言うか、オマセ過ぎてましたね。
だって、「駿くんが、浮気してません様に。」ですよ・・・
今頃、美結ちゃんは、天の川に向かってお願しているのかな?
私も、今のうちに、天の川にお願いしておこうかな。
「洋介が早く私を迎えに来ます様に・・・」って。

!?
誰かに「洋介」って呼ばれた様な気がして、周りをキョロキョロ見回してみる。
・・・んな、訳無いよな。
一瞬、日向の声が聞こえた気がしたんです。
「そうだよな、東京に日向が居る訳ないよな・・・」
空を見上げてみる。
東京の空は、どこまでも明るく、天の川どころか星一つ見えません。
切ないっすねぇ・・・
おれの、日向も同じ夜空を眺めているんでしょうか?

「ん? どうした朝ちゃん?」
「えっ、今、あの人が、日向って言っていたから、何となく気になって。おネエちゃんの彼氏、東京に転勤になったらしいし」
「そうなんだ、日向さんも大変だな。 大変と言えば、また、モリヒデとヒグラシ喧嘩したらしいよ」
「又なの! っもう~、かなかなも素直じゃないんだから」

ックシュン
あ~、誰か私のうわさしてるみたいですね。
モリヒデの奴かな?
聞いて下さいよ、モリヒデったら、私と会う約束をスッポかして、会社の事務の女の子と、遊んでたんですよ。
んっ?モリヒデから、メールです。
え~っと、何々・・・
「昨日はゴメン。事務の同僚の女の子が、会社辞めたいなんて言い出すから、相談乗ってたんだよ。」
ふ~ん、本当かしら?
でも、そう言う人を放っておけないのが、モリヒデらしいなぁ。
そんな、男の子じゃなきゃあ、好きにならなかっただろうなぁ
まぁ、折角の七夕の夜なんだし、許してやろうかな~
窓を開けて、星空を眺めてみる。
隣の部屋の窓が開いて、そこから顔を出したのは、もちろんモリヒデであって。

窓開けたら、ヒグラシも窓から顔を出していたから、ビックリしちゃいました。
さっき、メールで昨夜のドタキャンを謝ったけど、未だ怒ってるかな~?
反射的に、「よう!」って、話しかけてみる。
「天の川、綺麗だね、モリヒデ」ヒグラシはそう言いながら、空を見上げる。
「あっあぁ・・・」曖昧な返事をしながら、俺も空を見上げる。
「んで、どうなったの?事務の女の子は?」
「んっ、あぁ・・・お局さんにいじめられてたみたいで、一頻り話聞いてやったら、落ち着いたみたいで、今日も普通に出勤してきたよ。」
「そっかぁ・・・」
「なぁ、ヒグラシ・・・ごめんな、何となく放っておけなかったんだ。」
「うん・・・分かってるよ、モリヒデ・・・」
良かった・・・事務の女の子も大切だけど、俺にとって一番大切なのは、ヒグラシなんだから。
「ねぇ、モリヒデ。最近、楓ちゃんと連絡取った? 彼とうまくいってるのかな?」

「じゃあ、青木先輩、あと一日期末試験がんばりましょうね♪・・・よし、送信っと」
期末試験が終わったら、待ちに待った夏休みです。
先輩と、お祭り行ったり、花火をしたり、そうそう、合宿も有ります。
あっ、返信メールが来ました。
はいはい、ポチっと・・・
「今夜は七夕だね。天の川綺麗だよ・・・かぁ」
窓の外に視線を移してみる。
本当です・・・空一面に眩いほどの星が散らばってます。
う~ん、どれが彦星で織姫なんでしょう???
そう言えば、松舞駅に向かう途中の保育園の園庭に、沢山の短冊がかかった笹が有りました。
そして、楽しそうな園児達が一杯走り回ってました。可愛かったなぁ・・・
みんな願い事が叶うといいですね。

「なぁ、真子。美結はなんて願い事書いてたんだ?」
「えっ?そう言えば、私も見てないわぁ・・・」
真子と二人で、玄関先に飾った笹を見に行くと、そこには「とうしゃんと、まこしゃんと、みゆとたのしくすげせますように」って、書いてあった。
あぁ、いつまでも仲良く3人いや・・・4人で暮らしていこうな、美結

美結ちゃんの願い事を見て、本当に美結ちゃんのお母さんになって、良かったって、思いました。
こんな、家族思いの子供なんて、居ないですよね。
思わず、幸一の手をギュって、握り締めていました。
愛してるよ、幸一、美結ちゃん。

世界中の恋人達が、幸せな日々を過ごせます様に。
今夜位は、愛する人の事をゆっくり考えていたいですよね Byくりむぞん



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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

クリスマスイルミネーションの中で
「5・・4・・3・・2・・1・・点灯」
アナウンスの声に合わせて、デパートのクリスマスイルミネーションが点灯し、一斉に周りの観客から歓声が上がる。
今年も、赤や緑や青の派手なイルミネーションです。
個人的には白色LEDと青色LEDの物静かでシンプルなクリスマスイルミネーションの方が好みなんですけどね。

私の故郷、松舞ではクリスマスイルミネーションなんて見た事がなく、東京の大学に進学した初めての冬、サークルの先輩に頼んで連れて行ってもらったのが、この渋谷のデパートのクリスマスイルミネーションでした。
こんばんは、そして初めまして、谷村志歩と言います。
―――――――――11月25日(水)―――――――――
大学在学中はもちろん、社会人になってからも、毎年欠かさずこのデパートのクリスマスイルミネーションのオープニングセレモニーを見る様にしています。
なぜかって?
このクリスマスイルミネーションに連れて来てくれた先輩との、沢山の思い出が詰まったイルミネーションなんです、もう随分と昔の話なんですけどね。
その彼と別れてからも、一年に一度、この11月25日だけは、素敵な思い出を思い出し、次の一年間仕事に恋に頑張れる様に、自分を励ます為にここを訪れています。

!!
人ごみの中に見覚えの有るトレンチコートを見付けました。小柄で少し猫背の、あの後ろ姿は・・・
彼です、私の初恋の人、このクリスマスイルミネーションを教えてくれた大切な彼、拓哉です。
彼の姿を見るのは、何年振りだろう・・・。
彼が私と別れて、親が話を持ってきた、一流企業の社長のお嬢様との結婚を選んだ、あの時以来です。
あの頃の思い出が蘇る。
クリスマスイブに、初めて彼の部屋へ行き一緒にケーキを食べた事、朝までファミレスで語り明かした事、ドキドキしながらファッションホテルのドアを開けた事、初めて結ばれた夜、些細な事で大喧嘩した事・・・
少し懐かしい気もするけど、今更何も話す事など何もない・・・このまま、会わずにこの場を立ち去ろうと思う。
その時、背後でけたたましく車のクラクションが鳴った。
振り返ると、クリスマスイルミネーションに見とれていたのか、青信号に変わったのに気付かずにいる車が居た。
視線を戻すと、彼も後ろを振り返っていた。
「あっ・・・」彼も私の存在に気付き、手を挙げている。
一瞬にして、時が逆戻りした・・・あの頃の様に、手を振り返す私がいた。

ここは、あの頃よく通っていたバーのカウンター。
「何年振りかな?志歩に会うのは? マスター、俺、ドライマティーニね・・・志歩は何を飲む?」
彼は昔と変わらず、一杯目はドライマティーニを頼んでいた。
「んっ?じゃあ、ホットウィスキートディ。」
「相変わらず、甘いウィスキー飲むんだな、お前」
そう、ホットウィスキートディは、ホットウィスキーに角砂糖とシナモン、レモン、クローブを加えたカクテル。
もし夏なら、ウィスキーにビターズを染み込ませた角砂糖、オレンジスライス、レモンピール、レッドチェリーを加えたオールドファッションドを頼んでいるだろう。
「拓哉だって、相変わらずドライマティーニ頼んでるじゃないの」
お互いにんまり笑う。
「どうだ、相変わらず会社は忙しいか?」
「ううん、去年あの会社を退職して、今は神保町の小さな雑誌社の経理をやってるの。拓哉はどう?相変わらず出張多い?」
「いや、俺も一昨年、会社を退職して義父が経営する商社で、社長秘書やってる。」
「ふ~ん、社長秘書なんてすごいじゃないの。やっぱり将来は、社長を受け継ぐの?」
「ああ、周りはそれを望んでいる。」運ばれてきたマティーニを一口飲んで、彼は一息ついた。
「相変わらず、マスターが作るドライマティーニは最高だな。」そう言いながら、満面の笑みで昔と同じ様にオリーブを頬張る彼
「んで、志歩の方は、良い旦那さんは見付かったんか?」
デリカシーの欠片も無い質問も、相変わらずだ。
拓哉に左手の甲を見せながら首を横に振る。
「・・・・・そうか、失礼な事を聞いたみたいだな、スマン。 あぁマスター、ネグロニをもらえる?」
右手のマティーニを飲み干しながら、彼はそう呟いた。
「そう言う拓哉の方は、どうなの?お子さん生まれた?」
「いや、うちは・・・妻があまり子供好きじゃなくってな、家庭に納まっているより、外でバリバリ営業している方が、性に合うらしい。」
「そっか、拓哉は子供好きなのにね・・・お互い中々思う様な人生を歩んでないわね」
私は掌でホットグラスの温もりを感じながら、そう呟く
「そうだな・・・そうかもな・・・。なぁ、もしあの頃、別れずに付き合っていたなら、俺達どうなったんだろうかな?」
「ん~。どうなんだろうね? あっマスター、グロッグ作ってもらえます?」
彼の質問の真意を計りかねて、私は話をはぐらかした。
彼はネグロニのグラスを一気に空けると、一息ついてこう呟いた。
「あの時は、親の意見にも逆らえず権力と金に魅力を感じ、妻と・・・小百合との結婚を決意したんだが、今となってはその安易だった決意に後悔し始めているんだ。マスター、スピリタスにレモン絞って、ロックでもらえるかな?」
「ちょっと、拓哉スピリタスなんて飲んじゃって、大丈夫」そう、スピリタスは純度99.7%のウオッカ、お酒と言うよりかは、アルコール消毒液かアルコール燃料に近い。
「あぁ、あの頃より随分酒の味を覚えたんだぜ、カルーアミルクで盛り上がれた学生時代とは雲泥の差だろ」
そう言いながら、彼は笑う・・・
「そんな時も、有ったわよね。ねぇ覚えている?拓哉が4回生の時のクリスマスイルミネーションのオープニングイベント。卒論作るのに没頭しちゃって、待ち合わせの時間を忘れてたの。あの時、一人でセレモニーを見たあと、ここで終電近くまでカルーアミルク飲みながら待っていたの。」
「あぁ、覚えてるぞ。俺がここに辿り着いたのは、終電だったもんな。その後、お前のご機嫌取るのに苦労したの覚えてる。」
「あの時、買ってもらった時計・・・ほらちゃんと今でもしてるのよ。」
「あぁ、さっき左手を見せた時に気が付いてた。」
「きっとね、あのまま付き合っていたら、今日もここで二人、カルーアミルク飲んで、過ごしていたと思うんだ。だって私は今も・・・」その先の言葉に詰まり、私はグロッグのグラスを口にした。
「ねえ、私ももう一杯、もらっていいかな? マスター、身体がだいぶん温まってきたから、今度はマルガリータでも貰おうかしら、えぇスノースタイルでお願いします。」
「お前も、ずいぶん酒に慣れたんだな」
「そうね、色々な体験をしてきたわよ・・・」
「もう、あの頃には戻れないのかな、俺達・・・」
「えっ?」
「いや・・・何でもない・・・聞き流してくれ」
運ばれてきたスノースタイルのマルガリータ。
カクテルグラスの淵に付けられた粗塩が、クリスマスイルミネーションみたいで、結構お気に入りです。
マルガリータを一口飲み、私は少し考え込んだ・・・
沈黙の時間がしばし続く。
最初に口を開いたのは、拓哉の方だった。
「やはり本当に好きでない相手と、暮らすのは疲れるもんだな・・・仕事でも気を使い、家庭でも気を使う・・・俺の安らげる場所がどこにも無いんだよな・・・小さくて古かったあのアパートの方が、数倍安らげたよ。
仕事に疲れて帰って来ても、窓のカーテンの隙間から明かりが漏れていて、玄関のドアを開けるとプ~ンと、夕御飯のかおりがする・・・庶民的なんだけど、幸せなんて所詮そんな物なんだよな。高望みしたって、俺にはそれは居心地のよい幸せじゃなくて、絵に描いたまやかしの幸せでしかないんだ。」
拓哉・・・
「私だって・・・」しゃべりかけて私は口をつむいだ。
今、私の心の奥底の思いを口にすれば、きっとあの頃の二人に戻れそうな気がする。
でも、それをする為には、様々な障害が有るのも事実だ。
また、静かな沈黙が続いた。

「さて、そろそろ出ようか。」
拓哉は、少しフラフラしながら、カウンターを立った。
「そうね。」
私も後を追う様に席を立つ。
支払いは、割り勘
これもあの頃からの習慣。
地上へ通じる階段を上り表に出る。
「あっ、夜風が気持ち良いね」
少し前を歩く拓哉に話し掛ける。
彼は、振り返り「なぁ、良かったらもう一件付き合わないか」って、手を差し出した。
私は、少し考え込んだ。
「ゴメン、拓哉。カルーアミルクで、盛り上がれたあの頃の二人はもう何処にも居ないの。だから、このまま…」
私は又もや言葉に詰まった。
心の奥底に有る思いと違う事を、しゃべっている自分に、これで言いのだって、何度も言い聞かせる。
そんな私の思いを察したのか、彼はトレンチの襟を立て直し、「じゃあ、元気でな。幸せになれよ」そう言って、人込みの中に消えていった。
私は、相変わらず自分にこれで良いんだって、言い聞かせてる。
振り返ると、そこにはクリスマスイルミネーションが優しく灯っていた。
拓哉は帰るべき場所へ帰っていった。
私も帰るべき場所に帰らなきゃね。
拓哉への思いを断ち切る様に、携帯を握りしめる。
慣れた手付きでボタンを操作する、幾度と無く繰り返した操作だ、間違えるはずがない。
「あっ、もしもし達郎?。うん、志歩。ごめんね遅くなっちゃって。えっ?残業じゃなくて、大学時代の先輩に偶然会っちゃって、ちょっとおしゃべりしてたんだ。うん、今からそっちに向かうから。ちゃんとクリスマスツリー飾った? そう、うんじゃあ又後でね。」
大きなクリスマスイルミネーションじゃなくて、小さなおもちゃのツリーでも、私は充分幸せだった。
今は小さな明かりでも、必ず光り輝かせてみせる。
そしてその明かりが拓哉の元に届いた時、きっと彼は気が付くでしょう、私が言い出せなかった言葉の本当の意味を。


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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

孫とのひと時
「ちいばあちゃん、この本読んで~」
「はいはい、浩太。少し待ってね、おばあちゃんは老眼鏡をかけないと、絵本の文字が読めないんだよ。
え~っと、何々・・・『こぎつねごんた』あら、懐かしいわね。おばあちゃんも、よく読んだわよ、このお話。
え~っと・・・昔々、ある所に『ごんた』と言う子狐が・・・」
今日は朝から、孫守りをしています。
こんにちは、ちいばあちゃんです。
―――――――――1月10日(日)―――――――――
ちいばあちゃんと言っても、「ちい」は名前では無く「小さい」のちいなんですよ。
浩太の祖々母、つまり私の母が未だ元気ですから、母が大きいおばあちゃんでおおばあちゃん、そして
私が小さいおばあちゃんで、ちいばあちゃんなんです。

しかし、今日は良い天気。冬の晴れた日って本当ありがたいですよね。
浩太とお散歩がてら、サンモールにお買い物でも行きましょうかね。
「浩太、この絵本読んだらサンモールにお買い物行こうかね」
「うん、ばあちゃん、行く行く~。僕ね、欲しいおやつが有るんだ~。」
「ふ~ん、おやつかぁ・・・、一つだけだよ。沢山買うとママに怒られちゃうからね。」
「うん、やった~。ちいばあちゃん、絵本読むの後で良いから、先にサンモール行こうよ~。」
「駄目ですよ、物事を途中で投げ出しちゃあ。お話の途中で止めたら、ごんたがかわいそうでしょう」
「分かった。じゃあ早く読んでよ、ちいばあちゃん」
やれやれ、どこまで分かっているやら。

「ええ天気だね、おばあちゃんとお散歩かね浩太君?」
近所の畑の脇を歩いていたら、友達の義娘さんのみっちゃんが話し掛けてきた。
「みっちゃん、頑張っちょうね。ええ白菜やね。ほら、浩太、お姉ちゃんに『こんにちは』言ったの?」
「こんにちは、おばちゃん」
「はい、浩太君こんにちは。おばちゃんちの白菜、食べえかね? 食べえなら、帰りに勝手口に置いちょくよ。」
「まぁ、みっちゃん良いかいね。そう言えば、おばあさんの腰の具合はどげだ?まだ、痛がっちょちゃかね?」
「ああ、うちのばあちゃんは、朝晩冷え~と腰が痛しいらすわ。今日も、病院行っちょうに。」
「そげかね、無理せんやに言っちょいてごしないや。」
「ちいばあちゃん、早く行こうよ~」
「はいはい、そげん急かしなんなや。ほな、みっちゃん白菜だんだんね」
「ええけん、ええけんね。勝手口に置いちょくけん、鍋にでもす~だわね。」

「ちいばあちゃん、これ。このお菓子買って。」
「きゃん小まいもんが、ええかね。こっちの方が一杯入っちょうず。」
「やだ、これがいい! このおまけ集めてんだ」
「そげかね・・・じゃあ、これだけ買ってあげーけんね。お昼ご飯は、何にすうかね?オムライスでええかね?」
「うん、ちいばあちゃんのオムライス大好き~。」
「そげかそげか。じゃあ、まいこと作っちゃあけんね。夕ご飯は・・・みっちゃんちの白菜使ってお鍋にすうかね・・・浩太も食べてくかね?」
「鍋ぇ~? 僕、カレーが食べたい~」
「カレーかね? そ~なら、お母さんに作ってもら~だわ」
昔はカレーライス大好きだったんですけどねぇ・・・やっぱ年取るとあっさりしたもんが、食べたくなりますねぇ
「あっ、じいちゃんだぁ~。」
振り返ると、うちのおじいさんがゲートボール仲間と、サンモールのフードコートでコーヒーを飲んでいた。
「ちょっと、おじいさん。先生からコーヒーは飲んじゃいけんって、止められちょうでしょうがね~」
「おお、あげだったな・・・もう頼んでしまっちょうけん、明日からにすっわぁ」
「あいけぇほんに~。しゃんことだけん、腰がえたしいだの膝がえたしいだの、言わなあかんだず」
「分かっっちょうけん分かっっちょうけん、邪魔すうなぁ。浩太、帰ったらじいちゃんとキャッチボールでもすうかや?」
「うん、じいちゃん。はよ帰ってく~だよ。そ~と、ちいばあちゃんの言う事聞かんといけんよ。」
「おっおう、分かっちょうけん。先、帰ちょっだわ。」
ふふ、うちのおじいさんも孫の浩太には、敵わないみたいですね。

浩太ったら、よっぽどオムライスが好きなんでしょうね、自分の分だけでは、物足らず私の分まで、半分食べてました。
やっと、浩太がお昼寝しましたよ。
はぁ・・・流石に私も少し疲れましたわ。
縁側でゆっくりお茶でも飲みましょうかね・・・
「あ~、やっぱ縁側はええわぁ。千加屋の田舎饅頭も相変わらずまいし、煎茶に合うがぁ。」
縁側って良いですよね、ポカポカお日様が当たって。縁側での日向ぼっこが、私大好きなんですよ・・・
何たって私の名前は・・・


「ちょっと、ひなちゃん。何ぼ~っとしちょうかね? また、妄想しちょうかね?」
「あっゴメンゴメン美咲先生。ぼ~っとしちょったね」
喫茶店の窓の外を、子供の手を引くおばあさんを見かけたもんだから、ついつい自分の老後の事を考えちゃってました。
早く孫が欲しいなぁ・・・ってその前に子供・・・いや、結婚かぁ・・・
なんか、道のりは長そうだな~(^^ゞ




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松舞ラブストーリーserenade編9月16日分更新案内
松舞ラブストーリーserenade編9月16日分更新しました。
―――――――――1月21日(木)―――――――――
松舞ラブストーリーを最初から読みたい方は・・・ ある高校生の夏休み編
松舞ラブストーリーsérénade編を、最初から読みたい方は・・・ sérénade編

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松舞ラブストーリーserenade編9月17日分更新案内
松舞ラブストーリーserenade編9月17日分更新しました。
―――――――――1月22日(金)―――――――――
松舞ラブストーリーを最初から読みたい方は・・・ ある高校生の夏休み編
松舞ラブストーリーsérénade編を、最初から読みたい方は・・・ sérénade編

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テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

松舞ラブストーリーserenade編9月18日19日分更新案内
松舞ラブストーリーserenade編9月18日19日分更新しました。
―――――――――1月24日(日)―――――――――
松舞ラブストーリーを最初から読みたい方は・・・ ある高校生の夏休み編
松舞ラブストーリーsérénade編を、最初から読みたい方は・・・ sérénade編

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松舞ラブストーリーserenade編9月20日分更新案内
松舞ラブストーリーserenade編9月20日分更新しました。
―――――――――1月30日(土)―――――――――
松舞ラブストーリーを最初から読みたい方は・・・ ある高校生の夏休み編
松舞ラブストーリーserenade編を、最初から読みたい方は・・・ serenade編

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